シューズの選び方

ランニング知識

シューズ選びは本当に難しいものです。
多数のメーカーから、いろんなシリーズが発売されていてお値段もピンキリ。

ショップの店員さんに聞いてみたりするわけですが、その店員さんもどの程度実際に履いて走ったことがあるのかなんてわかりません。
そもそも足の形はみんな違うわけで、店員さんがおすすめするシューズが合うとは限りません。

結局最終的に決断するのは自分の感覚ということになります。

そこで私が考える最良の選択方をお伝えしてみます。

基本

  • 踵をトントンしてフィットさせて前から順番に紐を締めていく
  • つま先は1㎝くらい余裕が必要
  • 必ず両足とも履いて紐を締めてみる(足のサイズは左右で差があるため)
  • ランニング時に使う靴下を着用していく

このあたりの基本はミズノやアシックスの公式サイトに解説があるので読んでおくといいでしょう。
またせっかくなので色々と比較するためにも品ぞろえの多いショップに行きましょう。

まずどのシューズに目をつけるか

これからジョギングを始める方で、全く何も決まっていないという場合。
私はミズノのウェーブライダーというモデルをまず履いてみることをお勧めします。

お勧めする理由
  • 自分が長らく愛用していたから(普段のジョギングとウルトラマラソンで使用)
  • 一般的にミズノ・アシックスは日本人の足型に合うといわれている
  • スポーツブランドのシューズの中では比較的安価でどこでも取り扱っている
  • 足幅が2E(標準) と4E(スーパーワイド)の2種類ある
  • 癖が少ない標準的な仕様である
  • ロングセラーモデルで今後も同じシリーズを使える(細かいサイズ感などは変化していきますので注意が必要)

このシューズを買え、というわけではありません。
これで合うサイズを見つけて候補にしたうえで、自分が欲しいと思うデザインやブランドのシューズを履いて比較してみましょう。

もしこれが気に入った、という場合はアシックスも履いて比較してみましょう。

またウェーブライダーはコスパはいい方だと思いますが、1万円を超える価格は少し高く感じるかもしれません。その場合は店員さんに1万円以下で、など注文して履き比べてみてください。旧タイプが安く売られていたりすることも良くあります。

シューズを履いた時に見るポイント①

私が重視していてお勧めするのは

紐を完全に緩めた状態でのフィット感をみること。

ある程度のフィット感・しっくりくる感じがあるか?
この段階でつま先が合っていても、どこかに圧迫感を感じるシューズは選ばないほうが良い。

箱に入っているときに紐がきつく締まっていることが多いです。
つい適当に緩めて足を入れていませんか?

長時間走ると足がむくんできつくなってくるものです。
現在ぴったりのスポーツシューズをお持ちの方は一度家で試しておくと比較しやすいかもしれません。

シューズを履いた時に見るポイント②

靴底の形状をみましょう。また履いてみたときには前に重心移動したときの靴底の感覚を確かめます。

最近のランニングシューズはコロンと前に転がるように重心移動できるタイプのシューズが増えているようです。
また靴底はフラットに見えても、中敷きで前傾姿勢になるように設計されているものもあるようです。

最初のシューズはなるべくフラットなものを選びましょう。

これはあくまでも個人的な意見で、違うご意見の方もいらっしゃると思います。

ただ一般的に履きなれていると思われる革靴やコンバース、クロックスなどは完全にフラットです。
フォームづくりの最初から靴に癖があると、その癖に変な意識がいってしまい、感覚がつかみにくい可能性があります。

また最初にスタンダードな形状のシューズで慣れておくと、次に特徴のあるシューズを履いた時に自分なりの評価ができるようになるというメリットがあります。

クッションの重要性

クッションは標準的なものを選びましょう。

正しいフォームで走ることができれば、クッションは好みの問題です。

では正しくないフォームならクッションでカバーできるかというと、正直なところよくわかりません。
確かに衝撃は多少カバーされそうですが、それに頼ってしまうと悪いフォームを助長する結果になり逆効果です。

JFRMのフォーム講習を受けるためにシューズを買うという方については、標準程度の(柔らかすぎない)ものをお勧めしておきます。

重量の重要性

長距離を走ると考えると少しでも軽いほうが有利だと考えられがちです。
私も当初はそう考えて上級者用の軽いものを履いたりもしました。

しかし現在はあまり重視していません。

単純に 軽量=有利 ではありません。標準的な重量のジョギングシューズを選びましょう。

先ほどお勧めシューズで挙げたウェーブライダーは280g(27㎝)で、上級者用・スピード追求型になると200gを切ってきます。
数字だけ見るとかなり重そうに感じてしまいますが、実際には280gでも十分軽量です。
ちなみに布コンバース(ハイカット)で360g、革のコンバース(ローカット)で460g程度ありました。

そして超軽量の上級者用になると、かかとのゴムなどは省略されて、耐久性などは二の次となってくるためコスパは悪くなります。

上級者向けシューズを履けば速くなるか

上級者向けシューズを履いたからといって走るのが速くなるわけではありません。

初心者ほど高級なシューズにあこがれてしまいますが、良い点が活かせず、悪い点が顔を出す可能性が高いためお勧めしません。

一概には言えませんが、私の認識として上級者向けシューズは下記のような特徴があります。

正しいフォームでスピードを出すことを前提として作られている

キロ3~4分などの走行時の反発の考えてよりスピードが乗りやすい機能が搭載されている

余分な機能・耐久性能を削って軽量化している

上級者向けシューズを有効に使える方
  • キロ4分台以上で走る人
  • 正しいフォームを崩さずに走り切れる人
  • シューズがある程度消耗したら躊躇なく買い換えられる人
  • すでにシューズを何足か使い分けている人

ランニングシューズの寿命

一般的にランニングシューズの寿命は600㎞前後と言われています。
月間100㎞走る人で6か月、200㎞なら3か月です。

これはあくまでも目安で、実際にはもう少し長く使用する人が多いと思います。
ただしソールの一か所が斜めに削れてしまう方は、着地で足を痛める可能性が高まりますので無理をせず買い換えるようにしましょう。

そしてその買い替えも含めてシューズの値段を検討するのが重要です。

まとめ

  • とにかくフィット感が最重要
  • 消耗したら買い換えるものということを前提に価格を考える
  • (迷ったら)癖のないスタンダードなものを選ぶ

各シューズメーカーはいろんな機能や構造を売りにしている場合がありますが、フィット感に勝る機能はありません。惑わされて、走ってみたらきつくて足が痛くなるということがないように気を付けましょう。

このアドバイスが長く愛用できるシューズに出会うきっかけになれば幸いです。

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